腸管出血性大腸菌O-157やサルモネラなど、少数の菌でも感染・発症に至る感染型食中毒の集団発生が高齢者施設で多く見られます。高齢者は基礎疾患を持ち、あるいは免疫力が低下している方が多いために、どうしても感染の危険性が高くなることが否めません。そこで、電解水。衣類やシーツの洗濯をはじめ、食器・食材、介護用具、来訪者・職員の手指洗浄まで、生活空間としての施設全体を電解水の衛生力がカバーします。しかも、既存の消毒液などのような「薬液」でないために高齢者施設でも安心して使用できます。
ノロウイルス対策にも
平成22年の食中毒患者数25,972人のうち13,904人はノロウイルスによるもの※1。いまやノロウイルス対策は環境衛生の最重要事項といっても過言ではありません。このノロウイルスを失活化させる手段として、エタノール(消毒用アルコール)や逆性石鹸の使用はほとんど効果がないとされています。一方、有効なものとして厚生労働省から推奨されているのが「次亜塩素酸ナトリウム」※2。ただ、「次亜塩素酸ナトリウム」には金属腐食性があり、プラスチック製品やゴム製品も劣化させてしまいます。また、粘膜を痛め、手荒れするので、手袋などを着用しなければなりません。これに比べ、金属腐食性が少なくノロウイルスの失活化に有効なのが、酸性電解水に含まれる「次亜塩素酸」。調理器具や手指などを傷めにくく、ノロウイルス対策としての洗浄・除菌に安心して使用できます。
※1:平成22年「食中毒発生状況」(厚生労働省統計より) ※2:厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」